平日のフェルトペン/
番田
目に寂れた色をした
そんな風など 私は受け止めている気がしない
波線ばかりを手に抱いている
窓辺に一人
膝で雑誌を撫でて
私は煙でいたいとぼんやり稜線をなぞる
打ち寄せてくる波しぶき
水平線に沈む狐色の夕焼けが私の瞳を捉える
暗闇の中で
宇宙を象って微笑んだ
星も見つけられないまま 両手は捉える
私から出されたため息を
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