パレード!/ねことら
ンドウまで駆けだした。ガラスに張り付いて目を凝らす。サファイアのネックレス。とびきり大きいやつ。わたしはこれを自分のプレゼントにすると決めてた、ずっとまえから。店員さんがでてきた。くしゃくしゃの灰色の髪、ぶあつい黒ぶち眼鏡の男の子。耳まで熱くなるのを感じる。きみのなまえをなんども妄想した。ユウ、アキラ、ナオ、シンヤ。どれもきみに似つかわしくない。きみはなまえのないそんざいであってほしい。わがままかな。
ネックレスをきみにかけてもらってちりちり幸福のびょうきにかかってるよ。いま0時0分0秒。夕日はどんどん楕円していってぱっと星空になった。パレード!うるさいくらいおめでとー、って星が降ってるんだ。いつかバンユウインリョクの法則で加速して、君にキスしよう。
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