僕たちの牙/Oz
 
たった甘噛み
それが最後
そして最初

味を占めた
腕を滴る
顎を滴る
目の奥の記憶
靡く麦畑
囁く悪魔
もしくは天使や
君の嘘

夜空には
ペガサスが飛び交う
羽音は聞こえない
視認も出来ない

導かれる美しさよ
僕たちの鼓動は全て知っている
それでも動かざるのなら
ソコにはそれだけの
理由がある

笑いながら囀ずるのは
枯れた桜の樹の上の

それをただ見てる
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