不在通知の桜/粉末
 
ひらひら不規則にばらまいている
妙な笑顔で広告を振りまいている

いつも知らない振りして誰かの髪を飾る
家に帰ってくっついてきたものが何か知る

割れ物がばらばらになるまでに何があった
集まらないと誰かがいないことに気づくことないから
知らない人になるまで集まり続ければいい

どこで何をしてきたんだろう
笑ったしわの数で推し量れるものかな
人ごみに紛れればあっという間に姿見失う
背中はいつになくしゃんとしていたから

ぱっと華やぐアーチくぐって歩いた
足を止めたなら少しずつ話したい
一番影の濃いところが特等席だから
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