不成仏霊、今日も見果てぬ河岸を/ホロウ・シカエルボク
方式というものが全くあてにならないものだと思うようになったのは
こんなものに手を出してしまった思春期からのような気がする
俺の中にはすでに
限定されない欲望ばかりが存在していたのだ
それは生きながらにして
亡霊のように成仏出来ない
俺は不成仏霊だ
生きながらにして
精神の闇を浮遊している
放熱に
地縛されている
どんな経文も
俺を自由に出来たりしない
なぜなら俺は
自由にこそ執着しているからだ
身体があるからこその
精神の自由
精神の解放
そんなものに
執着し続けて彷徨っているのだ
それが
どんなにまっさらな景色な
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