ブルー オア ブルー/中原 那由多
 
るランプは
時に焦らせて、時に宥めてくる
自分とそれ以外の境界線を踏んではみたが
そこからの一歩はどこにもなかった

いつまでも寂しがり屋な魔法使いの
得意なものは愛想笑いなんだとか


人混みは嫌いではないけれど
群がることを肯定できない
ただそれが苦手なだけで
笑うことを制限される
気がつけば、活字を読む機会が増えていて
開架閲覧室と地上波初登場を線で繋いでいた

同じ穴のムジナという言葉を辞書で調べてしまったので
これからは、偶然を装うことにしようと思う


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