透明の柱 /服部 剛
 
黒い布が二本 
電信柱に結ばれて 
風にひらひら泳いでる 

長い夜を越えて 
透き通った柱に掴まった 
僕等の姿のようだ 

あの柱には 
きっと 
僕等のいのちを生かす 
ほんとうの電気が通(かよ)っている 







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