眠くなるまでやったなら我慢して寝るしかない/ホロウ・シカエルボク
君の袖口はいつもあっけらかんと濡れていて、そのせいで俺は今夜も眠りを逃す、眠るべき時間に床を放棄してぶつぶつと詩をこまねいていると、それだけでなにか戻れないところまで逸脱してしまったみたいな、そんな気分になる
だけどそんなものは別に夜中じゃなくたって多かれ少なかれ抱えている断層であって―そう、いまここで取り立てて問題にするほどのことでもないのだ、第一、そこから語るには俺は少々歳を取り過ぎている…若いうちなら許される愚かさを歳を取ったいまでも懐に持っているのなら、それについて騒ぎたてるよりは堂々と曝して開き直るべきだ、いや―この表現は適当ではない、許容して、深く見つめていくべきなのだ、
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