詩作過程 / ****'04/小野 一縷
 


黒人の肌 ぎらつき 呼吸に波打つ筋
それを照らす 白金の太陽
槍の尖 限りなく零に近い 一点に灯る 
定められた使命 狩りの前の舞踏
散る 汗の


白人のガレージに隠された ステンレスのオートマティック
スライドの ヘアラインに
空の青を映した 藍色の金属 激鉄の重さ 
殺害 または 負傷させる為 
弾頭に刻まれた 確信的十字
鈍い 鉛の


それらの艶で思考を照らし ペンのインクへ光沢料として溶かし
二種の性器だけが持つ 曲線を想いながら 文字を連ねて 描く
それが 新しい詩の為の 破線になる
あとは もう一度 ペンで なぞれば それでいい


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