空を飛ぶペンギン/ベンジャミン
 
たり前だと感じているから
だからペンギンは水のなかをゆうゆうと泳ぎ
それを上からながめていることに疑問を持たない

じっとペンギンを見ていると
ときおり目を閉じて風を感じている
忘れてしまった何かを思い出そうとするときの
自分のすがたとかさなってしまう
からだのどこかが覚えている
別に不思議なことじゃない

そして僕も目を閉じて
閉じたまぶたのむこうにいるペンギンが
自由に空を飛んでいることも
そんな自由に憧れるのも

別に不思議なことじゃない
 
戻る   Point(3)