母のいる場所/朧月
 
私がおかあさんというとあなたのことなんだけど
あなたはいつからかおかあさんだけではなくなった
ずっとはじめのほうからあなたはおかあさんとしての
ぶぶんが少なかったようにおもう

おとうさんというとあなたはきっとしてこちらをみる
というようなことがあった

もう今さら母の日なんてよそうと思います

世間と世界は同じなのか違うのかわからない
けど世間でいう娘は私のことなんです
あなたからみて

あなたはどんなことをえらぶときでも
家族とか家とかはだいぶ後ろのほうへ置く人だった
とおもう

それがあなたからしたら
わたしたちのため
であったかもしれなくても
当の
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