風船2 ーポンプからー/……とある蛙
君は風船だ
空高く昇って行くのだ
目一杯膨らんで昇って行くのだ
しかし、
パチンと割れたらもうおしまい
だが
君は空の高さを思うのだ
内なる圧力を思うのだ。
僕はポンプだ
君を目一杯膨らますのだ
それが僕の役割だ
君がどこへ行こうと勝手だが
君は空の高さを思うのだ
内なる圧力を思うのだ。
君はふわふわと
ふわふわと
目一杯膨らんだ自分の体を
旋回させながら
空へ向かって昇って行く
ふわふわとゆらゆらと
ふわふわとゆらゆらと
君はそのとき眦(まなじり)を決して
キッと目を見開いて
目を見開いたまま浮かんでいるのだが
頬っぺたまで膨らんで
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