奔出のエクスタシー/salco
以外は、
大動脈と神経束むき出しの銃撃戦が前途に開けてあるだけだ
レーザー照準装置は顔面を狙い頚部を狙う
頬に逸れりゃ顔半分が吹っ飛ぶまで。
サオやタマの的当てで事済ませてくれる、
遊び心のある敵兵などいない
腹を撃たれりゃ脱腸を支え、
腿を撃たれりゃ出血を押さえて片手が塞がり、
肩を抜かれりゃ脱力して、まともに機銃も構えられない
もたもたしている内に2発目が入れば地面に倒れて、
後は犬死と添寝するだけ。
殺し合いが始まればクソの役にも立たねえ装備の重量を背負い
限られた武器弾薬だけを胸に抱えて死地に放り込まれた、
この極限の緊張。
視野を忙しなく往復する血走った眼球の
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