奔出のエクスタシー/salco
 
79?の体内にあらん限りの暴力と蹂躙を装備した、
欲望という神軍の兵士だ
あと1?。
この1?は、
ヘルメットに流れ込むオレの血反吐の予備空間
あるいは貫通孔から噴き出す脳漿の揺りかご
「おやすみ、最高だったぜベイべー」

眼前の標的は残らずこの手でぶち割りぶち破り
ぶっ刺しぶっこ抜き、ぶっ捌いてぶっ潰してやる
潰れる肉の感触
へしゃげる骨の音
足下で破砕する人間の断末魔を五感で味わう間の熱狂こそが
絶息する獲物の温かい鮮血を顔に塗りたくる殺戮のエクスタシーだけが、
兵士の体内で沸き立ち騒ぐ血に投げ与えられるべき回答だ
つまりそれは動脈瀉血のようなものだ
血の噴水 
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