蛙の復習/……とある蛙
 
ようにも脚と腹が地面に着いたままでジャンプ出来ない。
蛙は何事もなかったように
ズリズリずりずり歩いてゆく、
ズリズリずりずり歩いてゆく
自分が安全だと信じている
湿った暗い草むらに

それから蛙は見ることもない
空に高みがあることも
そこに空があることも
自分がオタマジャクシだったことも

湿った暗い草むらが人間どもに壊されて
やっと蛙は思い出す。
空の高みに向かってジャンプしなければ
空の何かを知らなければ っと 

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