方丈記/m.qyi
 
方丈記

昨夜、方丈記というのを読み、なかなか感慨深いものがあった。僕は情緒的に奥の深いものが嫌いで、理知的なでっかいパイプオルガンみたいなものが好きなだけにこれは趣味ではないとう先入観があってなんとなくとっかかれなかった。
それからちょっと前に、折口が隠者は女房の代替えというような話を読み、なるほどなあと思ったけれども筆の運びとしては美しいとは思えなかった。これは僕の趣味が半分、無知が半分の無見識なので、ただ好きじゃなかったということだ。ただ、内容については頷かされて、兼好などはそんな感じがするなあと思う。ちんぴらを人の理想とする僕としては兼好はスマートな人で話も僕に言わせれば軽薄だ。これ
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