きみの誕生日/
吉岡ペペロ
果物ナイフをきみは忘れたの
ドラマの星空が歌を歌うように
ベランダの一人の女を照らしている
それは街明かりなのかも知れない
次の日の公園で
ぼくは他の女とキスをしている
ツツジが白と赤を光らせている
歯にあいたツメモノの舌触り
誕生日を祝っている
ベッドの明かりに幸福の暖かみ
果物ナイフをきみは忘れたの
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