日曜朝、七色カフェにて/
石畑由紀子
冬は太陽が低くて
オープンキッチンのカウンターは
暖まっていて
太陽から連なる
六角の連凧が
ブラインド越しに差し込んでいて
左目を射抜かれてしまう
カップの中のアールグレイ
光の粒いくつも
浮かぶ
ゆらゆら
ゆら
何をしようか
何もしたくない
じゃあ何もしない をしよう
一日中
見るところ
見るところ
部屋中に光の粒いくつも
踊って
また
眠くなる
瞼を閉じると
七色の渦が
どこからか生まれては
どこかへ消えてゆく
戻る
編
削
Point
(8)