日曜朝、七色カフェにて/石畑由紀子
 

冬は太陽が低くて
オープンキッチンのカウンターは
暖まっていて

太陽から連なる
六角の連凧が
ブラインド越しに差し込んでいて
左目を射抜かれてしまう



カップの中のアールグレイ
光の粒いくつも
浮かぶ

ゆらゆら
ゆら



何をしようか
何もしたくない
じゃあ何もしない をしよう
一日中



見るところ
見るところ
部屋中に光の粒いくつも
踊って

また
眠くなる



瞼を閉じると
七色の渦が
どこからか生まれては
どこかへ消えてゆく






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