おとうさん、「痛いっ」ってささるわ/美砂
 

境目?というか、とにかくそこにばっか力が、圧みたいなんが
くらくらあたってたまらん雰囲気
だから、
帰りがへんにおそかったりするともう
びくびくものです。
わたしは手に力をつけたいです。
気功師のような力をつけたいです。
おとうさんはそういうの、信じるようなひとじゃないんですけど、
おとうさんの痛い、ところへそっと
きづかれないようにかざして
エネルギーがみちて
おおっ、とかいってすっかり
元気そのものになってもらいたい
だいたい
わたしってなんのためにいるんでしょうか
おとうさん
そりゃみんなひごろたいらな感じで過ごしてますけど
代わりがいないということは、なんか綱渡りっぽくないですか
そんなこわいもんではないんだろうか
おとうさん、「痛いっ」って
ささるわ、こっちにまで
「痛いっ」って、
なんにもできへん


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