高井戸温泉にて /服部 剛
 
日を浴びて 
風にゆらめく木々の葉は 
風呂に沈んだ我に囁く 


まっ青な、あぁあまりにも、まっ青な 
仰いだ空を、胸に写さん。 


旅先の、風呂の水面(みなも)に
舞い落ちる 
枯葉と語らう、一期一会。 


旅先の温泉の脱衣所で 
開いたコインロッカーは 
がらん、と中を空にして 
僕の背負った重たい荷物等を 
無言ですっぽり、収めてくれる。 




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