さえずり/
蒲生万寿
夢の泣き跡
草乱るる
花は散り退き
声枯れる
閑かさは汚辱の中ではらみ
愚かさに白痴の笑いを誘う
飛んだのは確か昨日
その場所で何度も貪り喰った影の名残り
今日は何色だ
下手な言葉は控えていろ
天高く消え逝く空
広く広く
間近に見る朝日よ
樹々に忍び込む夜明けがあるならば
鳥を見続けよう
羽先に触れる風までも
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