アルコホル・ラ/nm6
アルコホル
眠くなる後悔する
の
夜のすきまには
都電はすべて ばらけている
傘の先つたう水を
すとんと間抜けた放送を
泥に似て垂れる人を窓につぶつける雨を
ゆられてふらめく光ピカリ光を
あ
うつるのは
影なのか とにかくぼくで
思えば
へんてこな君だ
たとえば と
読めば「たぶん」がいつも2つで
どちらでもよいように まあ と
今すぐに フ
と
消えてしまってもよいように
透明を 遠目に
ともし火
顔や体は確かなもの と
境目と
とにかく包んで
アルコホル・ラ
でも
それでもやっぱりこのままがよいなあ と
フ
ラ・よいなあ と
酔ったり
酔わなかったり
とりあえず走り出してみたりしている
戻る 編 削 Point(11)