無に笑顔を思っていたい/番田 
 
そのものをどうにかしろと言われた世界だ
自信など失われた体
どこかに担ぎださせられただけの 岩山
塊の 千鳥模様の並べられた

滝などないさ
そこにどこかを そうしてはああ 眺めた
そのどこかに そうしては ああ また女の子を見たよ
遙か故郷の女の子を見た あったかのように

俺は難民なんだろう
それから 目の反射させられた色彩を追求したかった
数学の計算式かもしれない それから
女の子を思い出した それから

どこかにそれを そうして 微笑んでいる
ああ 何かをどこかで なぞれば 風は吹く
ぼんやりと この手をちょんぎる
体の無い指の中に

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