花吹雪/
朧月
なにも持たずに生まれました
未来さえ
約束されずに
ほしくてほしくて泣きました
与えられると信じて
母でしょうか
父でしょうか
私を創ったひとは
私を抱いたでしょうか
夢をみたのでしょうか
なにも知らずに生まれたのか
諦めたから生まれたのか
使命のような
命の長さに 春を預かり
一瞬の散りゆく花を浴びる今日の
吹雪の中に立ちながら
自分の時間の流れる音を
きこうと風にもたれて探す
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