やさしさ。/
終
誰かが、置き忘れた
もやっと訪れる夕闇
実感のない白い綿毛
どこからか きて どこかに いく
ゆっくりと落ちていく
するりと真暗な夜が
ひりひりとやさしく。
そろそろと涙を流す
幼い頃に夢見た つよさ。
あいも変わらずに 祈るだけ
静かに白く立ち昇る湯気
やさしさ
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