罰/吉岡ペペロ
 
きのうはだかを撫でてくれていた
そのちいさな手のひらに
射精してしまってもいいですか
あなたがいないだけで
ぼくは罰を幻視してしまうのです

ゆくさきを見失った熱が
ぼくの真ん中で氷をつくって腫れています
あらゆる苦痛が
あなたには快楽であることを
そのちいさなからだを
ぼくは手のひらで確かめたかったのです

あなたがこの世にいないだけで
ぼくのお腹はクウクウ泣いています
なつかしいあたたかさを
思い出してしまったそれは罰なのです

きのうはだかを撫でてくれていた
そのちいさな手のひらに
射精してしまってもいいですか
あなたがいないだけで
ぼくは罰を幻視してしまうのです




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