ペインキラー/ホロウ・シカエルボク
 



個体であることが煩わしいなら
生皮を剥いでなにもかも垂れ流せばいい
おれはおまえの内にあるものと話をしてる
おまえがどんな生のリズムに翻弄されていようとも


ひとつの痛みを恐れてすべての痛みを見失う
そんな愚行を犯し続けたいのか
泥土の海でおまえがもがき続けた理由は
ひたすら美しい空気を欲したためではなかったか


宵闇に狂犬病
牙を立てて神経に障るイニシエーション
なすすべのない誰かの悲鳴が聞こえた
おまえはふるえたが痛くも痒くもない


漆喰の壁を殴りつけて
ポロポロと零れるのが愉快なんだろう
指の節々が無駄な赤
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