あの景/
山崎 風雅
ローカルな駅から乗り込んで
青臭い高校生
何かが起こる期待と不安に微奮いしながら降りたネオンの四条
ちっちゃい肝っ玉を隠すために飲め飲む酒で
まだ女も知らない友達同士
夜の木屋町を歩けることが大人なんだと
勝手な思いこみ思い違い
ふたりで並んで歩けても
誰かとすれ違えば歩けない狭い路地
気が迷った志士が飛び出してきて斬りつけられそうな恐怖が
あの夜の街に漂っていたのがどうしてなのか 今でも分からない
でも 忘れてない
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