冷たい水を飲むように/
なき
ごくごく、水を飲むように先生の詩を読む
それは、体の中に滑らかに入りこむ
内側の、でこぼこした窪みにたまる
冷たさが指先まで広がって
心地よく私は予言された雨を待つ
手のひらを太陽にかざして
縁の明るい指が温まるのを待つ
ごくごく、水を飲むように他人の書いた詩を読む
ひんやりと、冷たい居心地の良さが怖い
温もりを探しているのに雨を待っている
雨を待っている
戻る
編
削
Point
(3)