赤い瓜/ホロウ・シカエルボク
上に
カレンダーをすべて捨ててしまったので
いまが何月の何日で
もしくはどんな記念日だったりするのか
わたしにはまるでわからない
だけど
こないだから妙に暖かくて
窓の下から聞こえる子供たちの声が妙に騒々しいから
きっと春になって
新学年で新学期が
始まったのだ、それはもうドラマティックに
桜まい散る空の下で
わたしを待ってた人はいなかった
少なくともわたしには
誰もいないみたいに見えた
そこに見えるものがすべてなら
わたしにはそれが結論でもよかった
わたしは誰かとわかりあうことなど
すこしも望んじゃいなかったから
集団の
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