バトンタッチ/HEDWIG
 
心は冷めてる
君が残したメンソールの残馨
夢見た事を描けずにキャンパスの前

視線は鋭利
君が唯一残した一片の思い出
紫の夜に透かして 凍る風の中

また 秋が来たよ
君が一瞬にして消えた 秋が
其処に居た
確かな僕は 今 不確かに存在する

まどろみは暖か
君を抱いた朝を思い出す
背の広さ 声音を今でも思い出せる

また 秋が来たよ
涼やかさに身を投げ出す 秋が
其処に居た
確かな僕は 今 確実に変っている

また 秋が来たよ
絶え間ない命のリレーを繰り返し
其処に居た
確かな僕は 今 確実に此処に居る
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