ランチ考/番田 
 
逃げぬ僕の苦悩へと飛来し、
物体なのかを問う停留所へと、
紅鮭の缶詰の蓋を利用し微笑んで、
怒りだけ増幅する孤独を、
僕だけ砂漠の縁に立つことのない、

鋼鉄の鎧を身につけて、
手足に盛りつけた本日の昼食、
行きすぎた胸焼けで腹を痛めたばかりの医者の、
全て破り捨て去る殺人技、
緑色の帽子を砂漠に被り、
街を帰る子供の群れに連れ立った、
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