空に流るる/ki
 

友達も家族も恋人も今頃僕を探しているだろうか

さて僕はどこまで昇るのだろうか

消えてなくなってしまいたい。

絶対そんなことないから、

骨は君が大事に持ってるだろうから


もっと高く高く

僕の身体から水分がなくなるまで化学反応を起こして

物体になるまで

思考が停止するまで

足が動かなくなるまで

バランスを崩して地上が僕の肉体を砕いて拒否を、

落下するものは生き物として認められないのか

しにたかったのか

そんな概念とうにないくらい


「ああ、きもちいい」


それは私が僕になる瞬間、

僕が、

先端から発射されます

先端から発射されます

先端から発射されます、

空気、というものが僕を包み込んで

僕はひとつの流れ星

空に流るる

白い

ああ今世界はこんなにも明るい

から誰にも発見されず堕ちてゆくのか、

堕ちるのなら海がよい、

でもきっと誰かが

僕のこと見てそっと手を合わせてるさ

きっと、そうさ。

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