bus me out/mizunomadoka
ここはなんて広いんだろう
と、ただ愛しくて、心配した
たくさんのみんなを招待して、
どんなに遅くなっても家まで送ってまわった
バスがすこしゆれて起きると
愛しさはそのままだった
今日も私は親切をためらった
それがお金をあげるだけだったから
バスを降りて
新しい友人の教えてくれた
海辺のちいさなメキシコ料理店で
夕食を食べた
辛くておいしかった
ドアがノックされて、「好きだと言っていたでしょう?」
と、ハウスオーナーの姪が
ナスのトマトパスタを持ってきてくれた
辛くておいしかった
おなかいっぱいで目を閉じて
親切の理由や手段よりも
もっといい笑顔を探せばよかったと思った
ラムレーズンを待って
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