皮膚がおびえる/佐藤真夏
 
一粒の宇宙の果てから打ち寄せる心音、いのちが(((エコーしている)))


群れを捨て刺激の弱い新鮮な雨を踊り食いするサカナ


ビー玉の敷き詰められた砂浜の津波の向こうは雲の平原


うわの空 自慰が撃ち込む宝石で灰皿の上の砂嵐になる


拒まない/許し切らない足の間に 託し続ける人類の明日、とか


剣を抜く。戦うキミの遠吠えが耳を囲んで鋭くなって


手のひらに ぽこり。ぽこり。と指が生え 敏感さを増すような危機感

戻る   Point(3)