かなしみ等式/あやさめ
 
させ
 彼らに霰の降り積む夜をプレゼント

 それでもこの霰が降り積む夜は
 かの有名な砂漠に誰も癒しを与えないから
 向こうの彼女は声をあげずに泣くんだよ
 と語り伝える

いずれにしても彼ら全てが身勝手すぎてしょうがないと
向こうの道で車の中で
選ばれなかったある一人の若者が
声をあげずに泣くことには違いない

人称は人称ゆえ不特定
ぼくらの等式は任意の数字と
同じ類型で今日も整理される

同じ類型で

戻る   Point(2)