その果てに日曜日/あやさめ
 
 1ヵ月後の生活を保証されることが大事な
 彼らの手で運ばれては吸い込まれていきます


広大なだけの視界は勝手に広がる大地のためにあって
皆そこへ向かって進んでいくのだと
あの眠りから覚める寸前の夢を見ているような
亡霊の集団と無機質な交差点ですれ違うだけの昼の時間

土曜日は起きだした気ままな身体だけが頭を置いてきて
ところどころで事故を起こして未来を消しつつ
ただ日が落ちたあとに向かって生きていくので

 そこに落ち込んでは明日を迎えられなかったものを拾い上げ
 彼とぼくとの間にあるあの紫の何かを担ぎ上げては
 引きずって収容していくのです


たとえそれが現実にあったとおりにならなくても
そっと鉛筆を置き転がした先のため息を忘れ
這いずり回る夜の向かい側にあの日曜日を迎え入れ

また眠るだけの闇の中

それらは全ての声もなく
日曜日へと向かうのです



──土曜日の空気。
  彼らはいつも、
  窓の外と部屋の中。

  その果てにある、日曜日。

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