その果てに日曜日/あやさめ
 
今朝の106号室から角の部屋まで
廊下はどこまでも静かで歩く音が跳ね返り
新聞の見出しが目立たない暗さから明るさへ転じた後も
ドアは眠ったままの土曜日です


薄いむこうの壁で音は歪みが強いからなのか
そうした朝の切片だと思う度に乱れては
彼らが泣きたくなるだけの映像と空想が
飛び交っては消えていくだけの午前のテレビ

「あなたに会う」と書いた彼らの行為だったら
この河の先の見えない海を渡ろうという戯言も
喩えこの指先から果てしない眠りの先にあるがゆえに
誰かの影が居なくても気にされないことを
きっと願うだけの手紙たちは

 格好もいまさら気にすることなく
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