蛇たちの天体/吉岡ペペロ
コンビニの袋をちりちりいわせながら歩いていた
夜風のなかに小便のような匂いがした
あたりを見回すとその匂いはツツジの群生からこぼれていた
それは甘くて涼しいヨシミの匂いにも似ていた
連休ユキオはヨシミとパチンコ三昧の日々を送った
きょうも昼までヨシミとパチンコ店にいた
貯玉を増やしながら玉を分け合いながらかしこく遊んだ
景品をお菓子にして近くのホテルでそれを夕食にした
次の日もまた朝からパチンコ、ほんとうに楽しかった
つい数時間まえまでのことであるのに遠いむかしを思い出すようだった
オリオンって何処いっちゃったんだろうね、
閉店まで打った帰り道ヨシミが夜を見上げて
[次のページ]
戻る 編 削 Point(7)