目の黄色/
番田
灰色だったアスファルトがあった
鉄道への彼女の声を聞いて
走る道の脇を専門学校へと歩いた
スポーツ用品店の角を曲がる
テニスボールの色に
通っていた日々を思い出す
山手線は緑色だった
靴屋とあいまっている時
今はどんなこととして
していたのだろうかと
思い続けている音もなく日々の風が吹いている
大売り出しの中の看板もなかった
曲がろうとするとき何の変哲も無い通りを
アスファルトにこすれて匂いがしている
スニーカーが
真っ白のゴム片が残っていた日の
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