サニー/
 
三〇〇〇メートル)
(風は南西)

その永遠的な距離も
お前の正しいその眼をとおせば
まっすぐに愛しく映るだろう
(そのままならば溢れるほどの約束)


私の折れ曲がった右腕も
穴の開いた左の鼓膜も
お前から見れば世界の一部となりおおせる

異質という概念がお前を縛ったりしない限り
見える世界は百億さえも超えていく


ごらん、と私はお前に言ってみよう

広がるのは荒野か楽園か
そんなことはお前が決めることだけれども

柔らかい日々が続かずとも

晴れた日は
誰かのことを想ってほしい


もうすぐ春が来るよ

どうかどうか
きっと

いつかのそのままの気持ちで




戻る   Point(9)