生きて在り続けること ミシェル・ウエルベック 拙訳/banjo
 
味深い精神の動きで、意志と行為のずれの内に現れる。内気さの欠如した人間は、どちらかといえば動物に近い。内気さは詩人として素晴らしい出発点だ。

そして、生への深い恨みを育むこと。創造行為は多様だが、すべからくこの恨みを必要としている。

こう言うことも出来る。人生は単にぶしつけな経験をあなたにもたらす。しかし恨みだけは、たとえその説明を試みなくとも、あなたのすぐ届くところにある。そして常に源泉へ戻ろう。苦しみへと。

あなたが他人の心に、憐れみと軽蔑が混ざったぞっとするものを呼び起こしたとき、あなたは自身の声が善良なことを確信する。あなたは書き始めることが出来る。



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