2010年宇宙の旅/salco
ら進歩したのは電化製品と人口密度だけ
2010年。
ずいぶん長らくこの惑星に留まって来たものだ
いい思いもしたけれど、そろそろ飽きた、ケツ上げ時だ
赤錆びたおんぼろボストークで出発だ
何故なら廃品処理場から拾って来たロケットや宇宙船を
12基も持っていて、小さなガレージに放り込んである
日曜や雨の日に溶接したりネジ回したり油を注したり少しずつ
少しずつ修理して来たのだよ
何故って想像力の塊は、壊れた物の言葉がわかる
打ち捨てられ、消えかかった者達の気持がわかるのだ
そいつらの為に毎日こうして歌も作って来たわけさ
だから楽譜とギターと、ペンも持って出かけるよ
カクテルグ
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