昭和ロマンの宝もの/みずまくら
ちゃぷ ちゃぷ ちゃっぷん
水まくら
昭和ロマンの色形(いろかたち)
今に伝える
水まくら
ベンガラ色の胴体に
銀色ネクタイ首に締め
お腹の水を堰き止めて
口をへの字に結ぶ先
ひとつ目フックを
ふらふらと
思わせ振りに揺らしてる
水が支えの
水まくら
気ままな水が
ちゃぷ ちゃぷ と
漂う水の浮遊感
気持ちを水に漂わせ
こころ静に寝ていると
幾つか呼吸する度に
ちゃぷ ちゃぷ ちゃっぷん
水跳ねて
勝手に水を鳴らしては
まくらの内から頬叩く
可愛い仕草の
水まくら
ちゃぷ ちゃぷ ちゃっぷん
水跳ねて
ちゃぷ ちゃぷ ちゃっぷん
水鳴らす
耳元優しい
水まくら
昔変らぬ色形(いろかたち)
昭和ロマンの宝もの
ちゃぷ ちゃぷ ちゃっぷん
水まくら
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