坂本冬美が「また君に恋してる」を歌う頃に/虹村 凌
足下に広がる銀河を越えて星屑の彼方へ一直線の稲光
みたいになってしまいたいって思いながら
色んな人達が都庁やエンパイヤステートビルにのぼる
そして分厚いガラスの向うに目を向ける
イマジナリーラインをぶった切って
嘘も本当もわからなくしてしまいたい
180度向こう側の世界
電線にぶら下がったスニーカーの下で
泣きながら幸せを待っているんだ
借り物や紛い物の幸せじゃなくて
美しい幸福や平和と
ちょっとの醜い不幸と混乱で
みんな幸せになっちゃうような幸せを
電線にぶら下がったスニーカーの下で待っている
待っているのは白い薬なんかじゃなくて
そんな幸せを
イマジナリ
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