染まる祖母/石畑由紀子
 

ほれ、みえこみてみ、ちっこくてめんこいおててだ

祖母は私を母の名で呼んだ
どんなに人を忘れても
季節の意味は憶えている

拾いあげようとするその手も
祖母も
小さくて可愛い
紅葉で



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