残像レトルトパウチ/15フィールズ
 
歩く





未来を消費して今になる
という表現が気付けば過去に変わっていく
思い付いた何もかもが遅い
電光石火のタイムラグ





歩く





可能性を存分に行使して
どこもかしこも同じ風景
同じようなカタチ
聞こえてくるノイズは
すべて同じ波形
耳を澄ませば
マンホールからため息が聞こえてきそうだ





止まる





残骸になりたい
と心を占める欲望もしくは希望もしくは不可能その可能性
とりあえず空から俯瞰して
ちっぽけな自分を把握する
けれど
目の前に目の前がない
君の姿がそこにはない
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