病にロック(remix)/nm6
 
頭を盗んで「ゴシックすぎて見えないんだけど」とぼく。彼女は「あなたって盲目なのね」とほざく。酒のほうは人間のこと友達だなんて思ってませんぜ兄貴。ハオユー。ひとりの病はチョコレート姫に告げて、クレヨンのスネアドラムのパラディドル。


画板から飛び出してステアウェイ・トゥ・ヘヴン。
そうして世界中の駅前の、黒塗りのクラウンに太陽光。


ふたたび駅。キオスクの姉ちゃんに「どしたじぶんどしたじぶんばらばらなやいけ」と絡めば「おきゃくさんかてばらばらやないけ」と突っ込まれる。ひとりの病は街に溶けて、消えても何度でも生まれ変わるんだ。ひとりの病はチョコレート姫に告げて、クレヨンのスネアドラムのパラディドル。つまりぼくらはなんなのさ。それがなんならなんなのら。繰り返して暮れるならば途方だ。焦点のように縮こまるなら側転だ。いま世界で切符が買えないぼく一人。踊る阿呆にカスタネット。さあさあすっ飛ばそう。夕日。先っちょから伸びて咲く花。前後あり続ける止まらない駅前にて、はびこる病にどこぞのロック。
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