母へ/番田 
 
微かな指針を
街の人々に
あくる日の朝に
探し 消えていく
思いが 時計に

声ですらなくなった 母の
そんな姿すら 消えかけていく
風を さすらっているのかもしれない
投げかけたまま 与えられるのだと
畑に かじかんだ

声に 指紋の
渡り歩いている 風にない
持ち合わせていた
才能を求めている

戻る   Point(1)