投函2/番田 
 

うさぎの足跡を
じっと見つめていた
長い月日をどこか
窓に ドアを
けれど 立たされた
手が 夜に
ひとりぼっち 縮む
手紙だった
記すためだった
ペンに捨て ひとり
存在を消した
体が 時を
感じさせられた
やがて 歩き慣れた
体が夜に どこまでも
歩く高さのあった
長靴に履いた
すれ違う人を
立ちつくす
手足が テレビの
欄外に どこか
カーブの向こう
雪の路に
歩いてきた
闇のどこかを
人に 感覚し
ぽつりと立たされた
赤の 色の
ポストを離ればなれに
され僕の そして
ブレーキを踏むことは
なく僕が 生きている
ような気がする


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